Discovery ★★★★★

Discovery

Daft Punk / Discovery

::★★★★★::2001::Virgin::club::house::techno::electro::
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なんと5年ぶりとなるダフト・パンクの新作(2作目)。まあ、クラブ系のアーティストというのはDJで皿まわしたりやリミックスや12インチ・シングルをリリースするのが本業といえば本業でアルバムを製作するのはいわば「副業」なわけであるわけだけれども、それにしてもえらい余裕でんな。で、この新作もデビュー作とは少し趣が異なっています。デビュー作はかなりハードコアなアシッド・ハウス/エレクトロのアルバムでしたが、このアルバムは「どポップ」と言っても良い内容。前作にはなかったボーカル曲が何曲もフィーチャーされている他、インストもおしなべてポップで、アシッドハウス色はほとんどないと言って良いでしょう。一方、エレクトロ趣味は固持していて、そのあたり、ダフト・パンクの色を堪能出来ます。しかし、今回はエレクトロというより、はっきりいって「テクノポップ」の領域に近い。強烈に70年代、80年代のシンセポップ音楽、およびディスコ/ファンクへの愛を感じる。てゆうか、ここまでぐりぐりアナログシンセを喜々として押し出したアルバムも(メインストリームでは)めずらしいでしょう。アルバムの最初と最後にロマンソニーの華麗なボーカルがフィーチャーされているのもなんというか、ダフト・パンク独特の「ダサかっこいい」美学を強烈に感じます。アルバムのベスト曲は「Digital Love」で、ジョージ・デュークの曲をサンプリングしていて、70年代ディスコ色満開ですが、ボイスモジュレーターを通した物悲しいボーカルのメロディがおもいっきりバグルス風で、ま、どっちにしても70年代テイスト。思いっきりメロウでポップで良いです。 (7/30/01)