Let Them Eat Bingo ★★★★

Let Them Eat Bingo

Beats International / Let Them Eat Bingo

::★★★★::1990::Go! Discs::club::house::breaks::dub::pop::rock::
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ノーマン・クック率いるビーツのファースト。ファットボーイ・スリムのセカンドが出るまで、クックの代表作といえばこのビーツのファーストでした。ハウス、レゲエ、ヒップホップ、ロックのクロスオーバーの時代を反映して…というより、もともとクックはそういう雑食性が資質の中心なんですよね。とにかく「ごった煮」と言うにふさわしい内容。フルート(?)のサンプリング・ループに、スライの「サンキュー」のループをからめた冒頭曲、クラッシュの「ガンズ・オブ・ブリクストン」(この曲自体がロックンロールとレゲエのミクスチャーだった…実際、ノーマン・クックは、レゲエ、ファンクとロックンロールのミクスチャーに積極的だったクラッシュの大ファンだという)のループにのせて、ジャム&ルイス手がけたブラコン・ファンク・バンド、SOSバンドのヒット曲をカバーして全英一位となった「ダブ・ビー・グッド・トゥー・ミー」、その他、ヒップ・ハウス、ラテン調ホーンにハウス・ビートをのせた曲、ブレイク・ビート系の曲、もろブリティッシュ・ポップ系の曲などなど、なんでもあり。また、最後はダブの始祖、キング・タビーにささげる「トリビュート・トゥー・キング・タビー」という曲で締めるところなぞ、レゲエ&サウンドシステムに対する敬意をアルバムを通して感じられます。

全体的にはとてもフットワークが軽くて、ごった煮だけどどこか筋は通っている、ポップで痛快なアルバム。 (11/11/00)