(Live @House of Blues, Cambridge, Massachussetts, 11/15/00, $20) ★★

Vernon Reid & Masque / (Live @House of Blues, Cambridge, Massachussetts, 11/15/00, $20)

::★★::2000::(Live)::pop::rock::

NYアバンギャルドジャズのロナルド・シャノン・ジャクソン&ザ・ディコーディング・ソサイエティ出身で、数々のセッション・ワークの他、本格黒人ハードロック・バンドの「リヴィング・カラー」を主催したことでしられ、解散後はソロ活動を行なっているギタリストのヴァーノン・リード(説明長い…)のコンサートに行ってきました。彼の1996年の初ソロアルバム「ミステイクン・アイデンティティー」は、ヒップホップ色やジャズ色がそこらに見られはするものの、そこらのハードロック速弾きギタリストのソロアルバムと大差ない、いかにも「ヌルい」内容でしたが、それ以来かなり時間が経っているし、ライブでは別だろうと期待しつつ。

ところが、登場していきなりその当該「ヌルい」ソロアルバムの曲を演奏する。ドラムがタイトでうまいし、ライブならではの臨場感もあるので、CDで聴くよりずっと良いのですが、所詮ヌルいものはヌルい。

結局、ジャズロックよりの緊迫した曲も数曲あったものの、全体的にはそのヌルいソロアルバムからの曲が中心でありました。つーか、4年前のアルバムの曲だぜ? そんなことで良いのか?>リードさんよ。まあ、リード自体はギターすげうまいけどさぁ‥。ジャン・ポール・ブレリーとか(ジョン・スコフィールドとか)がどんなにハードロックなことをやってもジャズ臭が決してぬぐえないのと違い、ヴァーノン・リードはただのハードロック・ギター小僧なのだ。

かつてリヴィング・カラーは「黒いツェッペリン」と呼ばれたりしました。それが適切かどうかは別として、その呼称自体は名誉なものだったし、リヴィング・カラーのいくつかの作品は非常に興味深い内容でした。今のヴァーノン・リードはいうなれば「黒いジョー・サトリアーニ」です。それが褒め言葉かどうかは、あなたがハードロック・ギター小僧かどうかに左右されるでしょう。まあ、サトリアーニよりはずっとファンキーだけどねぇ‥そこそこ楽しめたコンサートだったけど、ヴァーノン・リードの評価はオレ的には「今後の活動は別にチェックしなくていいや」レベルまで落ちました。チーン。 (11/16/00, 10:28:05 (JST))