No New York ★★★★

No New York

V.A. / No New York

::★★★★::1978::Island::rock::avant garde::punk::
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70年代終わりのNYのポスト・パンクシーンである「ノー・ウェーブ」の代表バンド4つの曲を納めた歴史的コンピ。収録バンドは、ジェイムズ・チャンス&ザ・コントーションズ、リディア・ランチがボーカルのティーネイジ・ジーザズ&ザ・ジャークス、マーズ、そしてアート・リンゼイ、イクエ・モリがいたD.N.A.。音楽的技術や音階といういわゆる「音楽的」な概念を排除したノイジーなロックンロールが続きます。Jチャンス&ザ・コントーションズは、JBのファンクが好きということで(実際「アイ・キャント・スタンド・マイセルフ」のカバーが収録されている)、同じくノイズ+パンク+ファンクというコンセプトだったイギリスのザ・ポップ・グループに似た雰囲気。アルバム中もっとも音楽的に聴きやすいです。かっこいい。ティーネイジ・ジーザス&ザ・ジャークスは聴きようによってはニュー・ウェーブっぽくもあります。リディア・ランチがスージー・スーのよう。スワンズっぽくもある。次のマーズも似た雰囲気。ノイジー。D.N.A.はトリオ編成(ギター、オルガン、ドラム)ということで、ノイジーなのには変わらないがサウンド的には非常にすっきりしていて、今聴いてもモダンな感じ。リンゼイはとにかくギターをかきむしっているし、イクエ・モリはやはりイクエ・モリ。ロビン・クラッチフィールドのオルガンもかっこいい。アート・リンゼイは最近のインタビューで、「ソニック・ユースが当時ぼくらがやっていたことを地道な努力で全米にひろげてくれた」と語っていましたが、そう、確かにこのコンピに収録されている音はソニック・ユースですね。 (10/2/00, 23:09:57 (JST))